神の至聖所 ~聖書とキリストの啓示より~

 神の臨在(至聖所)の中で開かれる聖書の啓示を紹介します。聖書の日本語訳に疑問を持ったのを切掛けに、プロテスタント、カトリック、ユダヤ教などに学び、終末預言や聖書解釈の記事も載せていきます。栄光在主!

トマスの福音書31 〜郷里の預言者

継続してトマスの福音書を解説し、意訳しています。

31

* Said-JS31 (this) No-prophe-t is -accepted in -his(own)village; > no-physician heals those-who- know him.

31直訳

JS31 イエスは言った 預言者は、彼の村では受け入れられない。医者は、彼を知る者を癒さない。

 

マルコ伝、ルカ伝に似た箇所があります。

 

マルコ6:1~6

6:1 イエスはそこから出て、ご自分の故郷へ行かれた.弟子たちも従って行った。
6:2 そして安息日になったので、彼は会堂で1教え始められた.すると、聞いていた大勢の人が驚嘆して言った、「この人は、これらのことをどこで得たのだろう? この人に与えられているこの知恵は何だろう.どうしてこのような力あるわざが、彼の手によって起こるのだろう?
6:3 この人は大工ではないか? マリヤの息子で、ヤコブやヨセやユダやシモンの兄ではないか? 彼の妹たちは、ここでわたしたちと一緒にいるではないか?」。こうして、人々は彼につまずいた。
6:4 イエスは彼らに言われた、「預言者は、自分の故郷、自分の親類の間、自分の家以外では、敬われないことはない」。
6:5 イエスはそこでは力あるわざを何も1行なうことができず、ただわずかの病人に手を置いて、2いやされただけであった。
6:6 そしてイエスは、彼らの不信仰に驚かれた.それから彼は村々を巡回して教えられた。(回復訳)

 

 ルカによる福音書4章:16~30

4:16それからイエスは、ご自分の育ったナザレに来られた.そして、いつものように安息日に会堂に入り、読むために立ち上がられた。
4:17 すると、預言者イザヤの巻物が彼に手渡された。彼は巻物を開いて、こう書かれている所を出された.
4:18 『主の霊がわたしの上にある.彼が貧しい人たちに福音を宣べ伝えるように、わたしに油を塗られたからである。彼はわたしを遣わして、捕らわれ人たちには解放を、盲人たちには視力が回復されることを告げ知らせ、圧迫されている人たちを解放して去らせ、
4:19 主の受け入れる年、ヨベルの年を告げ知らせるのである』。
4:20 イエスは巻物を巻き、それを係の者に戻して、座られた.すると、会堂にいるすべての人の目は、彼に注がれた。
4:21 そこで、イエスは彼らに言い始められた、「この聖書は、あなたがたが耳にした今日、成就した」。
4:22 すべての人は彼を賞賛し、彼の口から出る恵みの言に驚いて言った、「これは3ヨセフの息子ではないか?」
4:23 イエスは彼らに言われた、「あなたがたはきっと、『医者よ、自分をいやせ!』ということわざを引いて、『カペナウムで行なったとわたしたちが聞いたことを、あなたの故郷のここでも行ないなさい』とわたしに言うに違いない」。
4:24 そして、イエスは言われた、「まことに、わたしはあなたがたに言う.どの預言者も、自分の故郷では受け入れられないものだ。
4:25 本当のことをあなたがたに言う.エリヤの時代に、イスラエルには多くのやもめがいたが、三年六か月、天が閉ざされ、全地に大飢きんがあった時、
4:26 エリヤは彼らの中のだれにも遣わされないで、ただシドンの1サレプタのやもめであった一人の女にだけ遣わされた。
4:27 また預言者エリシャの時代に、イスラエルには多くのらい病の人がいたが、そのうちの一人も清められず、シリヤ人ナアマンだけが清められた」。
4:28 すると、会堂にいるすべての人は、これを聞いて怒りに満たされ、
4:29 立ち上がってイエスを町の外に追い出し、彼をその町の建っている丘の崖まで連れて来て、断崖から突き落とそうとした。
4:30 しかし、イエスは、彼らの真ん中を通り抜けて、立ち去られた。(回復訳)

 

主イエスは、郷里では、ごくわずかの病人に手を置いていやされただけで、そのほかは何も奇跡を行うことしませんでした。そして、主イエスご自身、「人々の不信仰に驚かれた」とあります。

エスは、癒しをしたあと、「あなたの信仰があなたを救った」(ルカ8:48)と言っていました。癒しのわざには、癒される側の信仰が必要でした。郷里の人たちは、イエスの子どものころからを知る者たちで、彼のことを疑っていました。

福音書に書いてあることと、同じであります。

31意訳
JS31 イエスは言った「預言者は、彼の郷里では受け入れられない(信用されない)。医者は、彼をよく知る者を癒すことはない。」