1997年、「一国二制度」の下に香港が中国に返還され、香港は中国の一部だが、香港特別行政区となって今に至ります。返還から50年は「外交と国防問題以外では高い自治性を維持する」ことにもなっていますが、中国政府の介入が自治に影響を与えています。
今問題になっている香港の抗議活動は表面上、犯罪容疑者の中国本土への引き渡しを認める「逃亡犯条例」の改正案に反対するものです。
しかし、市民は改正案以外の不満があります。
香港の人権団体は、中国政府が香港の自治に介入し、高等法院が民主派議員の議員資格を剥奪、香港の民主的な書店の職員が次々と姿を消したり、アーティストや文筆家は、検閲の圧力にさらされていると話します。また、香港政府トップの行政長官は現在、1200人からなる選挙委員会で選出され、その構成はもっぱら中国政府寄りです。
立法会の70人の議員全員が香港の有権者に直接選ばれているというわけではなく、議席の大部分は、親中派の議員が占めています。有権者によって選ばれた議員の中には、忠誠の誓いを正しく述べることを拒否したり、「香港は中国ではない」と書かれた旗を掲げたことで、議員資格を剥奪された者もいます。
香港の憲法ともいえる「香港特別行政区基本法」では、行政長官は民主的な方法で選ばれるべきだとしています。
8月11日の香港の様子
抗議を行っている若者の中に、擬装した警察官または中国本土の武装警察が入り、デモ隊の逮捕拘束に協力したり、警察の暴行も過激化しています。卑怯な連中です。
デモ隊が中国本土の記者に暴行するニュースが出ていましたが、実際は逆だとわかります。中国武装警察が香港境界付近の競技場に人員や車両を集結しています。彼らは、黒い服を着て、デモ参加者に擬装して過激な行動を起こし、時間を決め一斉に武装警察が発砲する策をとるのでしょうか。デモ参加者を暴徒にでっち上げ、武装警察による介入や虐殺を正当化するのでしょう。
中国共産党は、第二の天安門事件を起こすつもりなのでしょうか?
自分たちの都合で人権を無視し、権力を私物化する政治家は、どんな思想の持ち主でも、もはやファシズムを行うファシスト、市民の敵です。日本でも注意深く見張らなければなりません。また、日本でも政府が外国人労働者の受け入れを進める中、政治的な擬装移民も増えることを覚悟すべきです。右でも左でもないのです。為政者が人の生命や人生を大切にしているかどうか、それを見極めるべきです。キリストも敏くあれと言っています。(マタイ10:16)
「神はイエス・キリスト(この方は万民の主)を通して、平和の福音を宣べ伝え、イスラエルの子たちに御言を送られました.」使徒10:36(回復訳)
私たちの福音は、平和の福音であることを心しておかねばなりません。
2019.8.16撮影