実際にある聖書史跡2 ノアの箱舟~トルコ
創世記8:2-5
2 また淵の源と、天の窓とは閉ざされて、天から雨が降らなくなった。
3 それで水はしだいに地の上から引いて、百五十日の後には水が減り、
4 箱舟は七月十七日にアララテの山にとどまった。
5 水はしだいに減って、十月になり、十月一日に山々の頂が現れた。
ノアの箱舟は、有名ですね。創世記だけでなく、シュメールの洪水神話やギルガメシュ叙事詩にも出てくる記事です。神話なんでしょうか?
トロイの木馬はどうでしょうか?シュリーマンは、幼少のころにホメロスの『イーリアス』に感動したのがトロイア発掘を志したきっかけであると言っていました。彼はのちにトロイの木馬が神話ではないことを発掘で証明しました。
ノアの箱舟の発見の経緯については、1876年イギリスのブライス卿という人が、アララト山の山頂で、ノアの箱舟の残骸と思われる木片を発見しました。
次に1916年には、ロシアの航空将校が機上からアララト山に難破船の形をした残骸を発見し、報告を受けた皇帝ニコライ2世は捜索隊を派遣。かなりの成果をおさめたと発表されました。しかし、ロシア革命の混乱でその資料は遺失してしまいました。
この後も箱舟の捜査は続けられ、1954年にフランスのフェルナン・ナヴァラが、アララト山で箱舟の木片らしきものを発見するのです。カイロ博物館で鑑定を行ったところ、材質は聖書に記された同じ杉で、年代は紀元前4000年から3000年のものと鑑定されました。
2003年、民間の商用画像衛星によって撮影されたアララト山(トルコ)の「ノアの箱舟」の画像が、一般公開されました。葉っぱのような形状の船体です。
そして、温暖化が進み、箱舟の周囲の氷雪が解けて、アララト山に箱舟が実在することがトルコ政府によっても認められています。「ノアの箱舟ビジターセンター」もできています。場所は、以下の通りです。
Googlemap
※数千年の歳月で、山のようになった箱舟。木の骨組み跡や繋ぎ目のリベット、バランスをとるためにつけたと思われる穴の開いた石(碇)が10個以上見つかっています。
*穴のあいた石の碇。箱舟がひっくり返らないように安定させるためのものだと言われている。周辺に沢山見つかっている。