神の至聖所 ~聖書とキリストの啓示より~

 神の臨在(至聖所)の中で開かれる聖書の啓示を紹介します。聖書の日本語訳に疑問を持ったのを切掛けに、プロテスタント、カトリック、ユダヤ教などに学び、終末預言や聖書解釈の記事も載せていきます。栄光在主!

黙示録の預言② 〜封印は順に開かれる

ここで紹介する解釈は、現代の事象に合わせた、私的考えであり、別の解釈もたくさんあります。読者自身の聖書の学びと、聖霊により示される発見が大切です。こんな解釈もあると、参考としてください。この世の事象とどのように結びつくか、昨今の世界情勢が黙示録の理解を容易にしていくことでしょう。

黙示録の預言①では、7つの封印が、逆に開かれたのではないか?と言いました。しかし、第一封印について書かれた啓示録(黙示録)6章2節の白い馬の騎士の箇所をよく読むとヒントが見つかりました。

黙示録(啓示録)6章を回復訳で見てみましょう。

6:1-2

1小羊が七つの封印の一つを開いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが雷のような声で、「来たれ」と言うのを聞いた。
2そして見ていると、見よ、❶白い馬があり、それに乗っている者は❷弓を持っていた。そして冠が彼に与えられ、彼は❸勝利の上にさらに勝利を得ようと出て行った。

 

[❶白い馬の騎士は、❷弓を持っていますが、矢を持っていません。矢を放った後であると言うことでしょうか。つまり、戦争をやってきたあとだと言うことです。「❸勝利の上にさらに勝利を得よう」と書いてあります。

❶白い馬とは、欧米の白系民族を指し、第一次、第二次世界大戦で勝利したあと、さらに戦いに来たのでは?まさに❸勝利の上にさらに勝利を得ている者たちを指しているのではないか?と思うようになりました。]

6:3-4

3小羊が第二の封印を開いた時、第二の生き物が「来たれ」と言うのを、わたしは聞いた。
4見ていると、見よ、別の❹赤い馬が出て来た。それに乗っている者には、地から平和を奪い取り、❺人々が互いに殺し合うための権威が与えられた。また彼に大きな剣が与えられた。

 

[白い馬の後に、赤い馬が現れます。赤は、欧米の資本主義に対して考え出された思想、社会主義(共産主義)を代表する色です。1914年に第一次世界大戦が勃発、その後1917年に最初の社会主義国=ソビエト連邦ができました。ソ連では、自国民でも、自分達の思想に合わない者を殺害しました。

スターリンの大粛清の犠牲となった死者は800万~1000万人とも推定されます。ペレストロイカ後の情報公開によれば、1930年代のスターリンによる大粛清では、250万人が逮捕され、そのうち68万余が処刑、16万余が獄死したことが確認できると自分達で少な目ですが認めています。赤い馬の騎士には、「❺人々が互いに殺し合うための権威が与えられた」とあります。隣人を告発して、殺してしまう共産主義カンボジアでは、150万人から200万人がクメール・ルージュにより殺害されたと言われます。今も北朝鮮や中国で見られます。正に大きな剣を持った赤い馬の騎士です。]

6:5-6

5小羊が第三の封印を開いた時、第三の生き物が「来たれ」と言うのを、わたしは聞いた。見ていると、見よ、❻黒い馬であった。それに乗っている者は、手に秤を持っていた。
6またわたしは、四つの生き物の間で声のようなものが、こう言うのを聞いた。「一デナリで小麦一コイニクス、一デナリで大麦三コイニクス。油とぶどう酒を損なうな」。

[そして、第三封印は、物価の高騰や飢饉を表しています。物価高や食糧不足は、昔からありますが、20世紀になって飢饉による餓死者の数が増大しています。]

(20世紀の飢饉、餓死の歴史)

1917年 – 1921年 - ボリシェヴィキ革命の頃、トルキスタンでの飢饉が続き、人口の6分の1が死亡。
1921年 - ロシアで飢饉が発生し、500万人が死亡。
1928年 – 1929年 - 中国北部で飢饉。干ばつにより300万人が死亡する結果となった。
1932年 – 1933年 - ロシアの一部であったウクライナ(ホロドモール)及び北カフカース地域で飢饉。260万人から1千万人が死亡したと考えられている。
1932年 – 1933年 - カザフスタンで飢饉。120から150万人が死亡。
1936年 - 中国で飢饉。死者数は500万人と推定される。
1941年 – 1944年-レニングラードがドイツ軍に900日間閉鎖され飢饉が発生。100万人のレニングラード市民が餓死、凍死、爆死した。当時、市への物資供給ルートが絶たれ、気温は-40度まで低下した。
1941年 – 1944年 - ギリシャでイタリア・ブルガリア・ドイツ軍の占領により飢饉。30万人が死亡したと推測される。
1942年 – 1943年 - 中国で飢饉。100万人が死亡した。
1943年 - インドのベンガル飢饉。150-350万人が死亡。
1944年 - 第二次大戦中、オランダで飢饉。2万人以上が死亡。
1946年 – 1947年 - ソビエト飢饉。100から150万人が死亡。
1959年 – 1961年 - 中国の大躍進政策により生じた大飢饉で1500万人から5500万人が死亡(中華人民共和国大飢饉)。
1965年 – 1967年 - インドで旱魃のため、150万人が死亡した。
1968年 – 1972年 サヘルの旱魃のため、100万人が死亡する飢饉が発生。
1975年 – 1979年 クメール・ルージュカンボジア人約200万人が殺害、強制労働、飢饉により死亡した。
1996年 - 北朝鮮飢饉(苦難の行軍)22万人から350万人が死亡した。
1998年 – 2004年 - 第二次コンゴ内戦。380万人が死亡し、殆どが飢餓と病気による。]

 

 

6:7-8

7小羊が第四の封印を開いた時、第四の生き物の声が「来たれ」と言うのを、わたしは聞いた。
8見ていると、見よ、❼青白い馬であった。それに乗っている者の名は「死」である。そしてハデスが彼に従った。また、地の四分の一に対して剣、飢きん、死をもって、また地の獣によって殺す権威が、彼らに与えられた。

[青白い馬については、すでに以下で話した内容です。

https://adonaiquovadis.hatenablog.com/entry/2020/04/18/000042

まさに青白い馬の時代が2020年から始まりました。]

6:9-17

9小羊が第五の封印を開いた時、神の言のゆえに、また自分たちが持っていた証しのゆえに、殺された人たちの魂が 祭壇の下にいるのを、わたしは見た。
10彼らは大声で叫んで言った、「聖なる真実なるご主人さま、いつまであなたは地に住む者たちを裁かず、わたしたちの血の報復をなさらないのですか?」
11すると、彼らの一人一人に白い衣が与えられた。そして、彼らと同じように❽殺されようとしている彼らの奴隷仲間たちや兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらく安息しているようにと、彼らに言い渡された。

12小羊が第六の封印を開いた時、わたしが見ていると、❾大地震が起きて、太陽は毛織りの荒布のように黒くなり、月全体は血のようになった。
13また天の星は地に落ちた。それは、いちじくの木が大風に揺られて、熟していない実を落とすようであった。
14❾天は巻物が巻かれるように取り去られ、あらゆる山と島はその所から移された。
15すると、地の王たち、高官たち、隊長たち、富める者たち、強い者たち、すべての奴隷と自由人は、ほら穴や山の岩の中に身を隠した。
16そして、彼らは山と岩に向かって言う、「わたしたちの上に倒れよ。そして御座に座す方の御顔から、また小羊の激怒から、わたしたちを隠してくれ。
17彼の➓激怒の大いなる日が来たのだ。だれが立つことができようか?」 (回復訳)

 

以上をよくよく考えると、巻物の七つの封印は、黙示録の預言①で話した内容(封印の順番が逆)ではなく、第1〜7封印へと長いスパンで正順に開かれているようです。

もしそうなら、現在、第四封印から第五封印へと向かう途中にいるのでしょう。

第五封印では、「神の言のゆえに、また自分たちが持っていた証しのゆえに、殺された人たちの魂が 祭壇の下にいる」「❽殺されようとしている彼らの奴隷仲間たちや兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらく安息しているように」とあり、数が満ちるまで…とは、これからキリスト者が殺される大迫害時代を暗示しています。次は、共産主義国で行われてきた迫害が、全世界で行われる大艱難時代になるのでしょうか。

そして、第六封印で、文字通り、❾天は巻物が巻かれるように取り去られ、あらゆる山と島はその所から移される天変地異が起こることになり、第七封印へと向かうのでしょうか。

そこに2022年9月26日からのヨベルの年と携挙の預言が、どう絡んでくるか、、、

大艱難の前にキリストの再臨と空中携挙が起きるという説もあります。しかし、まだ大艱難時代の前提である第三神殿建設は、始まっていません。

封印の順番が正順なら、これから❽殺されようとしている奴隷仲間たちや兄弟たちの数が満ちること、つまり迫害が始まることになります。

 

 

ここで紹介した解釈は、私的考えであり参考にしてください。別の解釈もたくさんありますので、くどいようですが、読者自身の聖書の学びと、聖霊により示される発見が大切になります。

これから起こるこの世の事象が、黙示録預言とどのように結びつくか。今の世界情勢が具体的に黙示録の預言の意味を開いていきます。

 

黙示録(啓示録)は、2千年前には想像も出来なかった今の世界事象について書かれた驚くべき預言書なのです。

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