継続してトマスの福音書を解説し、意訳しています。
42節後半
JS42 Said-they to-him, viz-his-disciples, this: You(sg)(are) who, that-you(sg)-speak these(things) to-us? > In-those-which-I-speak -them to-you(pl), ()you(pl)-realize not that I (am)
who; > Rather, you(pl), have-you(pl)-come-to-be like -those-Judeans, for they-love the-tree, they-ha-te his-fruit, and they-love the-fruit, they-hate the-tree.
42後半直訳
JS42 彼らは彼に言った、すなわち彼の弟子たちは、このように:あなたはこれらのことを私たちに❶話すとは、何者ですか?>わたしがあなたたちにそれらを❶話すそれらの中に、あなたたちはわたしが❷何者か認識しない。>むしろ、あなたたちは、あの❸ユダヤ人のようになってしまった、というのは、彼らは❹木を愛して、その❺実を憎む、そして彼らは❺実を愛して、その❹木を憎む。
トマス 43節のキーワードは、「❹木を愛して、その❺実を憎む」です。
マタイによる福音書7章と12章には、良い❹木と悪い❹木についての話があります。
マタイ伝7章
15❻にせ預言者を警戒せよ。彼らは、羊の衣を着てあなたがたのところに来るが、その❼内側は強欲なおおかみである。
16あなたがたは、その❺実によって彼らを見わけるであろう。茨からぶどうを、あざみからいちじくを集める者があろうか。
17そのように、すべて良い❹木は良い❺実を結び、悪い❹木は悪い❺実を結ぶ。
18良い❹木が悪い❺実をならせることはないし、悪い❹木が良い❺実をならせることはできない。
19良い実を結ばない❹木はことごとく切られて、火の中に投げ込まれる。
20このように、あなたがたはその❺実によって彼らを見わけるのである。 (口語訳)
マタイ伝12章
33❹木が良ければ、その❺実も良いとし、❹木が悪ければ、その❺実も悪いとせよ。木はその実でわかるからである。
34❽まむしの子らよ。あなたがたは悪い者であるのに、どうして良いことを❷語ることができようか。おおよそ、❾心からあふれることを、口が❷語るものである。
35善人はよい倉から良い物を取り出し、悪人は悪い倉から悪い物を取り出す。(口語訳)
以上は、主イエスが❻偽預言者や❽パリサイ人について語った話です。
❹木とは、人の❼内側や❾心、本質を指し、❺実とはその❷ことばや行いを指します。
これを43節にあてはめますと、つぎのように説明できます。
「彼ら(ユダヤ人)は❹木(内側の心)を愛して、その❺実(言動)を憎んだり、彼らは❺実(言動)を愛して、その❹木(内側の心)を憎んだりする。」
それは、偽預言者やパリサイ人は、その❺実(言動)を見て、❹木(内側の心=本質)を見分けなさい。イエスの❹木(内側の心=本質)を愛して、その❺実(言動)を憎んだり、イエスの❺ 実(言葉や奇跡)を愛して、その❹木(内側の心=本質)を憎んだりする。
つまり、❺実(言動)を見て❹木(内側の心、本質)を判断できないと言っています。
42後半意訳
JS42 彼ら(弟子たち)は彼(イエス)に言った、すなわち彼の弟子たちは、こう言った「あなたはこれらのことを私たちに❶話すとは、何者ですか?」
「わたし(イエス)があなたたちに❶話す言葉で、あなたたちはわたしが❷何者かわからないのか。むしろ、あなたたちは、あの❸ユダヤ人のようになってしまった。というのは、彼らは❹木(内側の心)を愛して、その❺実(言動)を憎んだり、❺実(言動)を愛して、その❹木(内側の心)を憎んだりする。(その実である言動から、木である内心の本質を見分けられないようになっている)。」