終末の大患難時代について、前回に続いて考察します。
「エルサレム、エルサレム、預言者たちを殺し、おまえに遣わされた者たちを石打ちにする者よ! めんどりが自分のひなを翼の下に集めるように、わたしはいくたび、おまえの子供たちを集めようとしたことであろう! しかし、おまえたちは応じようとしなかった。
見よ、❶おまえたちの家は荒れ果てたまま、おまえたちに残される。
わたしはおまえたちに言う.おまえたちは、『❷主の御名の中で❸来られる方は、ほむべきかな』と言う時まで、今から後、決して❹わたしを見ることはない」。」マタイ伝23:37-39回復訳
主イエスは、エルサレムを見ながら預言されました。「❶おまえたちの家(神殿)は荒れ果てたまま、おまえたちに残される。
わたしはおまえたちに言う.おまえたちは、『❷主の御名の中で❸来られる方は、ほむべきかな』と言う時まで、今から後、決して❹わたし(神殿)を見ることはない」と。
『❷主の御名の中で❸来られる方』とは、二つの解釈が存在します。①不法の者と文字通り②再臨のキリストです。
①不法の者とは?
パウロは、キリスト来臨(主の日)について以下のように語っています。
「だれからも、どのようにしても、欺かれてはなりません.なぜなら、まず❺背教が起こり、そしてあの①不法の者、すなわち①滅びの子が出現しなければ、それは来ないからです.
この者は、神と呼ばれるもの、あるいは❻礼拝の対象であるものすべてに敵対し、またそれらを超えて自分を高く上げ、ついには❼神の宮に座して、自分自身を見せ、❽自分は神であると言います。」第2テサロニケ2:3-4回復訳
①不法の者、すなわち①滅びの子が出現する前に❺背教が起こり、①不法の者は、神と呼ばれるもの、あるいは❻礼拝の対象であるものすべてに敵対し、またそれらを超えて自分を高く上げ、ついには❼神の宮に座して、自分自身を見せ、❽自分は神であると言うのです。
「①この者が来るのはサタンの活動にしたがってであり、あらゆる力と❾しるしと虚偽の不思議を行ない、またあらゆる不義の欺きを、滅びていく者たちの間で行ないます.なぜなら、彼らは救われるために、真理の愛を受け入れなかったからです。
それゆえ、神は惑わす働きを彼らに送って、彼らが虚偽を信じるようにとされたのです.」第2テサロニケ2:9-11回復訳
①不法の者は、あらゆる力と❾しるしと虚偽の不思議、不義の欺きを、滅びていく者たちの間で行ない、彼らが虚偽を信じるとあります。
①不法の者は、しるしを行い、欺き自分を高く上げ、ついには❼神の宮(神殿)に座して、❽自分は神であると言うのです。偽キリストのようです。
次に②再臨のキリストです。マタイ伝24章から、考えましょう。
「預言者ダニエルによって語られた①荒らす忌むべき者が、❼聖なる場所に立つのを見たなら(読者よ、理解しなさい)、
その時、ユダヤにいる者は山へ逃げなさい.
屋上にいる者は、家から物を取り出そうとして下に下りるな.畑にいる者は、衣を取りに戻るな。それらの日には、身ごもっている者と乳飲み子を持つ者は災いである。
あなたがたの逃げるのが、冬や安息日にならないように祈りなさい.
【大患難ー21.22節】
その時には、世の初めから今に至るまで起こったことがなく、今後も決して起こらないような大患難があるからである。
もしそれらの日が縮められないなら、肉に属する人はだれも救われないであろう.しかし、選民のために、その日は縮められる。
【偽キリストや偽預言者ー 23-26節】
その時、だれかがあなたがたに、『見よ、ここにキリストがいる!』、『ここにいる!』と言っても、それを信じてはならない。
①偽キリストや偽預言者が現れて、大きな❾しるしや不思議を見せ、できれば選民をさえ、惑わそうとするからである。
見よ、わたしはあなたがたに前もって語った。
だから、もし彼らがあなたがたに、『見よ、彼は荒野にいる』と言っても、出て行ってはならない.『見よ、彼は奥の部屋にいる』と言っても、それを信じてはならない。
【キリストが地上に来臨する―27-30節】
いなずまが東から出て西へひらめき渡るように、②人の子の来臨もそのようである。
死体のある所には、はげたかが集まるものである。
それらの日の患難の後すぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の勢力は震われる。
その時、人の子のしるしが天に現れる.そして地のすべての部族は嘆き悲しみ、②人の子が力と大いなる栄光をもって、➓天の雲に乗って来るのを見る。
【イスラエルが集められる―31節】
彼は大きなラッパの音をもって、彼の御使いたちを遣わす.すると彼らは天の果てから果てまで、四方から彼の選民を集める。」マタイ伝24:15-31回復訳
大患難時代の過程は......
⑴ ①荒らす忌むべき者が、❼聖なる場所に立つことで始まります。
⑵世の初めから今に至るまで起こったことがない大患難。
⑶①偽キリストや偽預言者が現れて、大きな❾しるしや不思議を見せ、選民をさえ、惑わそうとする。その時ユダヤ人たちは『ほむべきかな』と称賛するかもしれません。
⑷患難の後、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の勢力は震われる。
⑸②人の子が力と大いなる栄光をもって、➓天の雲に乗って来るのです。その姿に、ユダヤ人たちは、『❷主の御名の中で❸来られる方は、ほむべきかな』マタイ伝23:39と言うのでしょう。ここに、御名で❸来られる方の二つ目の解釈ができるのです。②再臨のキリストです。
⑹御使いたちは天の果てから果てまで、四方から選民を集める。
第三神殿に居座る①偽キリストは、ユダヤ人たちを惑わしますが、それが大患難の開始になります。患難のあとに本物の②再臨のキリストが天より現れるのですね。
力と❾しるしと虚偽の不思議を行ない、第三神殿に居座る①偽キリストが現れても、惑わされないように心して目を覚ましていましょう。本物の②再臨のキリストは、天より現れるのですから。
「言っておくが、❼神殿よりも偉大なものがここにある。」
マタイによる福音書 12:6 新共同訳
PS
(3)は、(1)の前に来るかもしれません。終末期の時間の流れは、細かくはわからないことを心しておくべきです。ここに書かれた内容が正しいというのではなく、フェイクの流行っている時代に注意しなければいけないことを記事にしてみました。