神の至聖所 ~聖書とキリストの啓示より~

 神の臨在(至聖所)の中で開かれる聖書の啓示を紹介します。聖書の日本語訳に疑問を持ったのを切掛けに、プロテスタント、カトリック、ユダヤ教などに学び、終末預言や聖書解釈の記事も載せていきます。栄光在主!

祈りの中で116 〜天国を望む理由

今年亡くなった同志を思い出し、夜がふけました。

夜半の祈りの中で示されたこと。

多くの人は、死後に天国を望んでいる。彼らの心にあるのは、「天国が楽園であるから、行きたい」と映し出されるばかりだ。

お前は、どうだ?

主よ、わたしは、あなたの御そばに行きたいだけです。あなたを愛しているから、永遠に御そばにいさせてください。

「狭い門からはいれ。滅びにいたる門は大きく、その道は広い。そして、そこからはいって行く者が多い。 命にいたる門は狭く、その道は細い。そして、それを見いだす者が少ない。」
‭‭マタイ‭7:13-14‬ ‭

わたしにそれができるでしょうか。主よ、あなたにはできます。あなたが共にいてください。

「人間にはできないことも、神にはできる」‭‭

ルカ18:27‬ ‭

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※辻本眞悟牧師  神の国の支配

 

レーマを読み解く23 〜ともし火と🏺油3

レーマを読み解く22から、マタイ伝25章の用意すべき🏺油は、聖霊であるとわかりました。しかし、もう少し深く調べてみたいことがあります。
 
あなたはイスラエルの人々に命じて、❶オリーブを砕いて取った❷🏺純粋の油を❸ともし火に用いるために持って来させ、❸🔥常夜灯にともさせなさい。(新共同訳)

 

出エジプト記に❶オリーブを砕いて❷🏺油を取って❸常夜灯を灯しなさいとあります。

この❶オリーブを砕いて取った❷🏺純粋の油(שֶׁ֣מֶן זַ֥יִת זָ֛ךְ)とは、ゲッセマネ(גת שמנים)に関係しているように思われます。

ゲッセマネ(גת שמנים)とは、「❶オリーブの油搾り、オリーブの酒舟」という意味で、主イエスが、十字架に架かる前に❹夜通し祈ったオリーブ山の園です。

ゲッセマネで主イエスは、弟子たちに「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、わたしと共に❺目を覚ましていなさい。」(マタイ26:38)と言っています。同じマタイ伝26章には、以下のように言っています。

16:40それから、弟子たちのところへ戻って御覧になると、彼らは眠っていたので、ペトロに言われた。「あなたがたはこのように、わずか一時もわたしと共に❺目を覚ましていられなかったのか。

26:41誘惑に陥らぬよう、❺目を覚まして❹祈っていなさい。心は燃えても、肉体は弱い。」(新共同訳)

 ここでは、❺目を覚ましていろと三度も語っています。

また、ルカ伝21: 36には、
「しかし、あなたがたは、起ころうとしているこれらすべてのことから逃れて、人の子の前に立つことができるように、いつも❺目を覚まして❹祈りなさい。」とあります。

❺目を覚ますことは、❸🔥常夜灯と言う言葉を連想させます。❸🔥常夜灯とは、夜、目を覚まして❹祈ることなのでしょう。そして❷🏺油は、暗い夜になっても目を覚ましているための心の❸🔥火を継続して灯すものでしょう。それは、主イエスゲッセマネで血の汗をかいて祈った「祈り」を暗示しているようです。

また、マタイ伝25章の譬え話の中では、❷🏺油を❻売る者たちの所に行って、自分のために❼買いなさいとあります。

❼買いなさいという言葉は、黙示録3章の三つの大切なものを連想させます。

黙示録3:17〜19

17なぜならあなたは、自分は富んでいる、富める者となった、何の乏しいこともないと言っているが、実は自分が悩んでいて、みじめで、貧しく、盲目で、裸であることを知らないからである。

18わたしはあなたに勧める。あなたが富むために、❸🔥火で精練された❽金をわたしから❼買いなさい。またあなたがまとって裸の恥を現さないために、❾白い衣を❼買いなさい。また見えるようになるために、❿目に塗る目薬を❼買いなさい。

19わたしはすべて自分の愛する者を、しかったり、訓練したりする。だから熱心になりなさい。そして悔い改めなさい」。(回復訳)

 

黙示録では、🔥火で精練された❽🏺金、❾🔥白い🏺衣、❿🔥目に塗る🏺目薬を❼買えと言っていました。

それぞれ、❸🔥火と❷🏺油の関係があり、番号が混乱しますが、❸🔥火の精練vs❽🏺金、❾🔥白さvs🏺衣、❿🔥目vs🏺目薬が対(つい)になっています。

レーマを読み解く21では、❸🔥ともし火は、「心を入れ替え立ち帰れ、天の王国は近づいた!」と荒野で叫ぶ❽🔥バプテスマのヨハネの生き方。❾🔥良い行ないを表し、🔥光を放つ生き方。天を見る➓🔥単一の目。と学びました。

これらは、黙示録の箇所と共通しています。❸🔥火=殉教者❽🔥バプテスマのヨハネの火のような生き方、❾🔥白い=🔥良い行ないで🔥光を放つ罪のない聖い生き方、❿🔥目=天を見る単一の目です。

まず、手に入れるべきものは、❸火で精錬された❽金です。❽金とは、火のような試練を乗り越えることでできる信仰です(Ⅰペテロ1:7箴言17:3)。この信仰は、自分の命を賭しても主に従う、殉教も厭わない信仰です。ゲッセマネの祈りのように、オリーブを砕いて取った❷🏺純粋の油(שֶׁ֣מֶן זַ֥יִת זָ֛ךְ)である祈りの中で、❸🔥火を呼び、❽金を精錬します。いのちを代価に買うことのできる🔥火のような信仰で精錬された❽金を手に入れるのです。

次に❾白い衣を買います。

この❾白いとは、良い行いです。衣は、裸の恥を晒さないためのものです。自分が裸であることを認めて、衣の必要を悟ります。そして19節にあるように熱心になりさい、悔い改めなさい(心を入れ替え立ち帰れ)と言っています。心を入れ替え立ち帰れとは、御霊に従って歩むことで、良い行いで主の栄光を表す生き方だけでなく、❷油注がれた❾聖化された衣を買うことです。そこでやっと❷油注がれた祭司、王、預言者として❾聖別された礼服(白い衣)を纏うことができるはずです。

次に見えるようになるために、❿目に塗る目薬を買えとあります。

❿目薬は、目が「見えるようになるため」に必要です。何が見えるようになると言っているのでしょう。この世にある物質は、すでに見えています。しかし、主イエスは、マタイ伝6章23節で「しかし、あなたの目が悪ければ、あなたの全身は暗い。もし、あなたの中にある光が暗ければ、その暗さはどれほどであろう!」(回復訳)とあります。

マタイ伝6章

6:22目は体の❸🔥ともし火である。だから、あなたの目が単一であるなら、あなたの全身は光に満ちる.

6:23しかし、あなたの目が悪ければ、あなたの全身は暗い。もし、あなたの中にある光が暗ければ、その暗さはどれほどであろう!(回復訳)

    霊的な目が開かれて、天国を見ることについてサンダー・シングは話しています。

「天界では、肉眼によってではなく、霊眼によってものを見る。わたしは、この霊眼が、肉体を離れ去った後で、誰もが使うものであると言われた」。

    天界の中央はキリストである。キリストが中央にありながら、どこに行ってもそこにいると言う。*「神の中心はすべてにあり、神の円周はどこにもない」とのべた聖ボナヴェントゥラ(1221-1274)は、天界を垣間見たに違いない。「御座のキリストが常に中央にある。それは言語に絶するほど神聖な御姿である。恍惚(エクスタシー)の際にわたしが拝したその御姿は、わたしが回心の時に見た御姿と全く変わらなかった。主は、御血の流れる傷跡を今もお持ちである。傷は醜くなく、美しく栄化されている。御顔にはひげがあり、長いひげは黄金のよう、輝く光線のようである。御顔は、照り輝く太陽のようである。しかし、その光はわたしを幻惑させることはない。優しい御顔である。常に微笑み、愛らしく輝く笑みを湛えられている。恐ろしい御姿では決してない。〜以上

   ➓ 目とは、霊眼のことであり、天界を見ることのできる目です。サンダーは、この霊眼が、肉体を離れ去った後で、誰もが使うと言っています。霊眼が開かれはっきり見えるために目薬が必要なのです。

❸🔥ともし火は、❽精錬、❾聖化、➓目(霊眼)です。そして❷🏺油は、❽金、❾衣、➓目薬です。バプテスマのヨハネのような❽火のような生き方、❾良い行い➓天に向ける目があっても、それを継続していくために❽金=信仰、❾衣=聖化、➓目薬=良い目(霊眼)が必要なのではないでしょうか。ご再臨の前に買い揃えておきたい必需品なのでしょう。わたしの信仰は、火の精錬に耐えられるでしょうか?主イエスのピスティス(信実)はすでに勝利しています。わたしは汚れた衣を脱いだ裸の状態でしょうか?主イエスの血潮で聖くなった新しい衣があります。わたしの目は見えてないのですが?霊眼は、肉体を離れ去った後で、誰もが使うのです。

    ❶オリーブを砕いて取った❷🏺純粋な油=ゲッセマネの祈りに倣う真剣で純粋な祈りで、聖霊を受け、❸🔥火で精練された❽🏺金=信仰、❾🔥白い🏺衣=聖化、❿🔥目に塗る🏺目薬=良い目(霊眼)を主から手に入れることができるのでしょう。そして、真剣で純粋な祈りにより、マタイ伝25章の賢い処女たちのように❸🔥常夜灯を灯し続けることが可能となるのでしょう。

    ご再臨を前に、❸🔥ともし火と❷🏺油を常に用意し、常夜灯をともし続けたいのです。

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http://adonaiquovadis.hatenablog.com/entry/2018/07/08/012408

 

今夕のご臨在 〜富士の上の雲

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2018.11.11撮影

「わが心のくずおれるとき、わたしは地のはてからあなたに呼ばわります。わたしを導いて/わたしの及びがたいほどの高い岩に/のぼらせてください。 あなたはわたしの避け所、敵に対する堅固なやぐらです。 わたしをとこしえにあなたの幕屋に住まわせ、あなたの翼の陰にのがれさせてください。〔セラ」
‭‭詩篇‬ ‭61:2-4‬ ‭(口語訳‬‬)

 

レーマを読み解く22 〜ともし火と🏺油2

マタイ伝25章の譬えから、再臨のときに用意すべき❶🔥ともし火と❷🏺油について調べていきましょう。

レーマを読み解く21では、❶🔥ともし火とは、「心を入れ替え立ち帰れ、天の王国は近づいた!」と荒野で叫ぶ殉教者❸バプテスマのヨハネの❶🔥火のような生き方。ふた心なく❹🔥単一の目で天を見つめる目。イエス=キリストの福音を証し、天父の栄光がありありと見えるような知恵と知識と預言の言葉や❺🔥聖い良い行ないを表す生き方。天の王国、天父の支配と御栄光を高く掲げて体現できるような生き方。暗闇にさ迷う世人が立ち帰れるような光を放つ生き方と学びました。

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そして、❶🔥ともし火は、使徒行伝2:3〜4にあるように、❻聖霊に関係しています。

使徒行伝2章

2:3そして、❶🔥火のような舌が彼らに現れ、それが分かれて彼らめいめいの❼上にとどまった
2:4すると、彼らはみな❻聖霊で満たされ、その霊が彼らに語り出させるままに、さまざまな言語で語り始めた。(回復訳)

では、❷🏺油とは何でしょうか。聖書から、調べていきましょう。

マタイ伝25章

1その時、天の王国は、十人の処女が自分の❶🔥ともし火を持って、花婿を迎えに出て行くようなものである。
2そのうちの五人は愚かで、五人は思慮深かった。
3愚かな者たちは、❶🔥ともし火を持っていたが、❷🏺油は持っていなかった.
4しかし、思慮深い者たちは、自分の❶🔥ともし火と共に、器に❷🏺油を持っていた。
5さて、花婿が遅れている間に、❽みな眠くなって寝てしまった。
6真夜中に、『見よ、花婿だ! 彼を迎えに出よ!』と叫ぶ声がした。
7その時、処女たちはみな起きて、自分の❶🔥ともし火を整えた。
8ところが、愚かな者たちは思慮深い者たちに言った、『あなたがたの❷🏺油を少し下さい.わたしたちの❶🔥ともし火が消えそうですから』。
9しかし、思慮深い者たちは答えて言った、『わたしたちとあなたがたのためには、おそらく十分でないでしよう.それよりも、❾売る者たちの所に行って、自分のために➓買いなさい』。
10そこで、➓買いに出かけている間に、花婿が来た.そして、その用意のできている人たちは、彼と共に婚宴の中に入った。そして戸が閉められた。
11その後、残りの処女たちも来て、『主よ、主よ、開けてください!』と言った。
12しかし、彼は答えて言った、『まことに、わたしはあなたがたに言う.わたしはあなたがたを知らない』。
13だから、⓫目を覚ましていなさい.あなたがたは、その日、その時がわからないからである。(回復訳)

この譬え話での教訓は、「⓫目を覚ましていなさい」です。前後のマタイ24〜26章にも「⓫目を覚ましていなさい」が6回出てきます。

 

ここでは、十人の処女たち全員が❶🔥ともし火を持っていました。しかし、❽全員が寝てしまったとあります。全員の❶🔥ともし火の❷🏺油は、花婿が来るころには、消えかかっていました。しかし、思慮深い処女たちは、余分に❷🏺油を持っていました。愚かな処女たちは、❷🏺油がないので夜中に➓買いに行きます。しかし、その間に花婿が帰り、愚かな処女たちは、夜中に出歩いていたため、『わたしはあなたがたを知らない』と言われ、婚宴から閉め出されました。

賢い処女たちの譬え話では、予備の❷🏺油を用意しているかどうかが大切な分かれ道になります。この❷🏺油とは、❶🔥ともし火を継続して灯すためのものです。

 

❷🏺油について、出エジプト記や列王記では、以下のように書かれています。

出エジプト記25:6
❶🔥ともし火のための❷🏺油、❺聖別の❷🏺油と香草の香とに用いる種々の香料、

出エジプト27:20
あなたはイスラエルの人々に命じて、⓬オリーブを砕いて取った純粋の❷🏺油をともし火に用いるために持って来させ、❶🔥常夜灯にともさせなさい。

出エジプト28:41
これらの衣服を兄弟アロンとその子らに着せ、彼らに❷🏺油を注いで⓭祭司の職に就かせ、彼らを❺聖別してわたしに仕えさせなさい。

(新共同訳)

列王記上19:16
ニムシの子イエフにも❷🏺油を注いでイスラエルの⓮王とせよ。またアベル・メホラのシャファトの子エリシャにも❷🏺油を注ぎ、あなたに代わる⓯預言者とせよ。(新共同訳)

ここでは、❷🏺油を❶ともし火のため、❺聖別のための❷🏺油と書いてあります。

また、❶常夜灯にともすともし火のための❷🏺油は、⓬オリーブを砕いて取った純粋の❷🏺油としています。

そして❷🏺油を注ぐことで❺聖別し、⓭祭司、⓮王、⓯預言者とせよとあります。

 

また、ルカ伝4章では、主イエスがメシアとして❷🏺油塗られたとあります。

ルカ4章

4:17すると、預言者イザヤの巻物が彼に手渡された。彼は巻物を開いて、こう書かれている所を出された.
4:18『❻主の霊がわたしの❼上にある.彼が貧しい人たちに福音を宣べ伝えるように、わたしに❷🏺油を塗られたからである。彼はわたしを遣わして、捕らわれ人たちには解放を、盲人たちには視力が回復されることを告げ知らせ、圧迫されている人たちを解放して去らせ、
4:19主の受け入れる年、ヨベルの年を告げ知らせるのである』。(回復訳)

 

油には、⓭祭司、⓮王、⓯預言者の職に就かせるための❺聖別の大切な役割があります。また、主イエスは、❻主の霊がわたしの❼上にあるのは、貧しい人たちに福音を宣べ伝えるように、❷🏺油を塗られたからであると言っています。

❷🏺油を用意するとは、⓭祭司、⓮王、⓯預言者、メシアとして❺聖別されるように、❻主の霊が上にあることなのでしょう。

使徒行伝2章のように、❶🔥火のような舌が彼らに現れ、それが分かれて彼らめいめいの❼上にとどまったとあります。彼らはみな❻聖霊で満たされ、その霊が彼らに語り出させるままに、さまざまな言語で語り始めたのです。

❷🏺油とは、❻主の霊が上にとどまり、❻聖霊で満たされ、❻その霊が語り出させるままに、さまざまな言語で語る状態であること。

そして、❷🏺油塗りの目的は、貧しい人たちに福音を宣べ伝え、捕らわれ人たちには解放を、盲人たちには視力が回復されることを告げ知らせ、圧迫されている人たちを解放して去らせ、主の受け入れる年、ヨベルの年を告げ知らせることなのでしょう。❻聖霊によりそれが可能なのです。

❶🔥ともし火は、天賦の❷🏺油である❻主の霊が❼上にとどまり(❻聖霊を受けて、❻聖霊を❼上にする生き方で)、継続して燃え続けることが可能なのです。

〜つづく〜

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次はオリーブオイルについてです。

http://adonaiquovadis.hatenablog.com/entry/2018/11/13/002119

 

映画 パウロ 〜愛と赦しの物語〜2

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Ⅱコリント12:7

そして、その啓示があまりにもすばらしいために、わたしが高ぶり過ぎないようにと、肉体に一つの※とげが与えられました.それは、わたしが高ぶり過ぎないように、わたしを打つためのサタンの使いなのです。(回復訳)

※「古典ギリシャ語では頻繁に、くい、柱の意味に使われた」(ビンセント)。あるいは「先の鋭くとがった杖」(アルフォード)。ここでは、彼の目の病のような、肉体的苦痛を言っているのでしょう~回復訳フットノートより

ガラテヤ4:15

それなのに、あなたがたの喜びは今どこにあるのですか? というのは、わたしはあなたがたについて証ししますが、あなたがたはもしできることなら、自分の※目をえぐり出して、それをわたしに与えたい、とまで思ったのです。(回復訳)

映画パウロを観ました。映画では、奇跡を行うパウロではなく、終始人間パウロを表現していました。それもまた今の暗い世の中には合っているようにも思いました。使徒行伝でのパウロを通した主の顕著な奇跡がクローズアップできていれば、キリスト教のローマでの爆発的な広がりについて説得力のある説明ができたとも思いました。映画では、パウロの言っていた棘の意味を目の病とともに、若い時の迫害者サウロとしての傷と捉えていました。自らを罪びとの頭と言っていたパウロにとって、殉教は救いであったのでしょうか。