「われわれの信仰とは6、7」では、最近の量子力学の量子間エンタングルメント(からまり、もつれ)とキリストとの同調についてお話ししました。
これは、体験です。
どんなに離れていても、瞬時に二つの量子間の関係が成立するエンタングルメント、これを通信に利用すれば時差なく瞬時に138億光年先の宇宙の果てとも交信でき、会話できるのです。いや、それどころか、脳細胞や肉体を形成する量子全体が、創造主とエンタングルメントすれば、テレパシー(以心伝心)どころではない、とんでもないことが可能になります。
それは、旧約以来、預言された第一の律法をわれわれの心に刻みつける新しい契約の体験でもあります。
「「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか。」 イエスは言われた。「❶『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』 これが最も重要な第一の掟である。 第二も、これと同じように重要である。『隣人を自分のように愛しなさい。』 律法全体と預言者は、この二つの掟に基づいている。」」
マタイによる福音書 22:36-40 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/mat.22.37-40.新共同訳
主イエスは、「❶『心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。』 これが最も重要な第一の掟である〜と言われました。
申命記には、次のようにあります。
◼️第一の掟
「聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。 あなたは❶心を尽くし、魂(思い)を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。 今日わたしが命じるこれらの言葉を心に留め、 子供たちに繰り返し教え、家に座っているときも道を歩くときも、寝ているときも起きているときも、これを語り聞かせなさい。 更に、これをしるしとして自分の手に結び、覚えとして額に付け、 あなたの家の戸口の柱にも門にも書き記しなさい。」
申命記 6:4-9 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/deu.6.4-9.新共同訳
旧約の申命記で、主がしつこく語られた第一の掟。
「❶あなたは心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」
その目的は、主との愛の関係を築くということです。
心、魂(思い)、力を尽くして愛する〜まるで青春時代の恋愛のような、寝ても覚めても愛しい人を思う状況と似ています。
旧約時代、それは、モーセを通してイスラエルに与えられた石版に刻まれた律法でありました。
しかし、イスラエル人はその愛の律法をたびたび破り、偶像礼拝をしたのです。
そのたびに熱情の神は、イスラエルに激怒して災いを与えたのです。
イスラエルの民が、他のものに心を向けているときに、主の愛は、嫉妬するほどの大きな愛であることがわかります。
まるで恋人同士の関係のようです。
エレミヤ書では、新しい契約について預言されています。
「見よ、わたしがイスラエルの家、ユダの家と❷新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われる。 この契約は、かつてわたしが彼らの先祖の手を取ってエジプトの地から導き出したときに結んだものではない。わたしが彼らの主人であったにもかかわらず、彼らはこの契約を破った、と主は言われる。 しかし、来るべき日に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこれである、と主は言われる。すなわち、わたしの律法を彼らの❸胸の中に授け、彼らの❹心にそれを記す。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。 そのとき、人々は隣人どうし、兄弟どうし、「主を知れ」と言って教えることはない。彼らは❺すべて、小さい者も大きい者もわたしを知るからである、と主は言われる。わたしは彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない。」
エレミヤ書 31:31-34 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/jer.31.31-34.新共同訳
❷新しい契約を結ぶ日が来る、と主は言われました。それは、旧約の石の板にではなく、人の❸胸の中に授け、彼らの❹心にそれを記すものです。
新共同訳では、「❸胸の中」と書いてありますが、これは「❸内なる各部分、感情や意志を含む思いの中」と言う意味であります。
新しい契約の中心であり、ヘブル書8章でもパウロ が引用しており、回復訳も説明しています。
「それらの日の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこれであると主は言われる.わたしはわたしの❷律法を彼らの❸思いの中に分け与え、それを彼らの❹心に書き記す.わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。」
ヘブル8:10(回復訳)
8章10節 フットノート❸
ここの「思い」は、エレミヤ書第31章33節(エレミヤ31:33)での「内側の各部分」のことです。これは、思いが内側の各部分の一つであること、また思いが「内側の各部分」という言葉の解釈でもあることを証明します。内側の各部分は思いだけでなく、感情や意志も含みます。それらは、続く節で述べられている心の構成要素です。(回復訳)
◼️❹心に書き記す新しい契約
エゼキエル 書には、こうあります。
「わたしは彼らに一つの心を与え、彼らの中に❻新しい霊を授ける。わたしは彼らの肉から石の心を除き、肉の心を与える。 彼らがわたしの掟に従って歩み、わたしの法を守り行うためである。こうして、彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。」
エゼキエル書 11:19-20 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/ezk.11.19-20.新共同訳
「わたしはお前たちに新しい心を与え、お前たちの中に❻新しい霊を置く。わたしはお前たちの体から石の心を取り除き、肉の心を与える。 また、わたしの霊をお前たちの中に置き、わたしの掟に従って歩ませ、わたしの裁きを守り行わせる。」
エゼキエル書 36:26-27 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/ezk.36.26-27.新共同訳
❻新しい霊を置き、体から石の心を取り除き、肉の心を与える〜つまり
❻新しい霊により、石の心を肉の心にすると言うのです。
◼️どうやって❹心に新しい契約を書き記すのでしょう?
シメオンは幼子イエスに会ったとき預言しています。
「すると、シメオンは彼らを祝福し、彼の母マリヤに言った、「見よ、この方は、イスラエルの多くの人を倒れることと立ち上がることのために、そして反対を受けるしるしのために、定められています.
35また、❼剣があなた自身の魂を刺し通すでしょう.それは、多くの人の❽心にある思いがあらわにされるためです」」。ルカ伝2:34-35(回復訳)
シメオンは、❼剣があなた(イエス)自身の魂を刺し通すでしょう〜十字架を指します。それは、多くの人の❽心にある思いがあらわにされるためだ〜と言いました。
◼️❽心にある思いがあらわにされる〜とは
われわれは、主の十字架によってその生命がけの愛を知りました。
「神は、❾その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」
ヨハネによる福音書 3:16 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/jhn.3.16.新共同訳
十字架で刺し通された主を見て、その愛に気づくとき、われわれの心も刺し通されたのです。
❾その独り子さえお与えになったほどの父なる神の愛。イエスにとっては、まるで❼剣がイエス自身の魂を刺し通したような苦悩でした。われわれの贖いのため、生命を捨てなければならなかったイエス。その十字架の姿に、われわれも❽心にある思いがあらわにされます。
主の愛〜❼剣がイエス自身の魂を刺し通すほどの生命がけの愛。〜その愛を見たとき、「❶心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい」その思いが心に湧き上がります。
主イエスの十字架で、主の思いがわれわれの心に刻まれ書き記されました。
主の示された十字架の愛〜新しい契約は、われわれの肉の心に刻まれました。
これは、体験です。文字の上の空しい空想ではありません。
そして、エルサレムから離れず五殉節に祈り求めた弟子たちに対し、旧約預言のとおり助け主なる❻新しい霊を授けてくださったのです。
「わたしは彼らに一つの心を与え、彼らの中に❻新しい霊を授ける。わたしは彼らの肉から石の心を除き、肉の心を与える。 彼らがわたしの掟に従って歩み、わたしの法を守り行うためである。こうして、彼らはわたしの民となり、わたしは彼らの神となる。」
エゼキエル書 11:19-20 新共同訳
https://bible.com/bible/1819/ezk.11.19-20.新共同訳
われわれの信仰とは7↓
https://adonaiquovadis.hatenablog.com/entry/2023/06/03/042552
この新しい契約が、心に刻まれた時に大きなことが起こります。それについて、次回考えます。